目次
はじめに 無理こそ長寿の方法
第1章 「早寝早起きのほうがいい」は本当か?
第2章 87歳現役、伝説の編集者の習慣
第3章 死ぬまで、頭脳を殺さない方法
第4章 「医者に頼らない」という生き方
第5章 若さを保つための「異性」のことについて
最終章 人生は何歳いなっても楽しめる
おわりに 年を重ねただけでは老いない。理想を失うときに初めて老いがくる
書評
絶対読んでくれないだろうけど、83歳?84歳?になる祖母に是非読んでもらいたいと思う本です。
どの世代の人にも役に立つ本ではあるが、既に手厚い介護を受けている人には痛い話かもしれない。
それは、櫻井秀勲さんが87歳で未だに現役社長を務めていること。
また、この歳まで元気に活動されているのは、今よりも、もっと若い時からコツコツ努力をされてきているからだ。
これから老年期に入る方や、老年期の自分を意識している人、長生きしたい!と思っている人にはおすすめの本である。
ちなみに私の祖母も、現役社長だが、櫻井秀勲さんとはだいぶ違う。
少し私の祖母について聞いてもらいたい。
祖母が本音を言わないので分からないが、祖母は、自分の仕事を趣味でしていると言っているわりに、愚痴ばかりこぼしている人だ。
テレビを見れば、“若者と外国人への不満”をこぼし、自分について話すことは、“あっちが痛いだのこっちが痛いだの、眠れないだの”と、会えば文句しか言わない。
私はそんな祖母にウンザリして、今は会っていない。
眠れるための方法や、体が痛くなくなる方法を調べて教えてやっても、「そんなの分かんねぇよ。」と聞く耳も持たない。(だからきっと本も読んでくれないというわけ)
そして、好きなことは、“説教と薬の自慢”だ。
医者も、老人の愚痴なんか聞いてる暇はないから、とっとと薬を渡して「さようなら」しているのだろう。
それを「こんなに薬もらっちまったよ!」といちいち報告してくる。
私は良い孫じゃないので、「(薬好きだから)良かったじゃん。」と言う。
そんな私を祖母は「薄情な女だ。」と言う。気にしないけど。
最も、こういった老人が一番求めているのは、自分の話をただひたすらに聞いてもらうこと。
身内なんだから聞いてやれと思う??
老人なんだから仕方ない??
私には関係ない。
老人になるのを早めた自分(祖母)に責任がある。
自分が今こうなると知らなかったことは仕方ない。
でも、私の祖母は今からでも変われる能力がある。自分の足で歩けるし、頭もボケちゃいない。
それなのに、おんぶにだっこで依存されても鬱陶しいだけだ。
一緒にいても楽しくない人から、人が遠ざかるのは当然のこと。
祖母に対する愚痴はここまでにして。。。
櫻井秀勲さんが、今も夢中になれるものを持っていて、SNSやスマートフォンも扱えて、眠りにつくのは深夜で、睡眠時間は5~6時間でも健康に過ごされているのは、今より若い時から老年期をおちおちと待っていたわけではないからだ。
私の知る限り、早い人で、40代から「歳だから仕方ない。」という言葉を使う。
40~70代の人達と働いていた時は、自分が仕事でミスを犯した時、「歳だからしょうがないのよ!あんたもいずれあたし達側に来るのよ!」と言われたことがあった。
私はそれを聞いて、「一緒にすんじゃねぇ、くそババア!」と思った。
一緒にするなというのは、未来の私についてのことでもあるが、私には当時、尊敬する上司がいた。
上司は60代だった。いつも姿勢が良く、言葉遣いも振る舞いも綺麗で、冗談で「歳だから~」と言うことはあっても、言い訳の言葉として使ったことはなかった。
私に反撃したこのおばさんは、自分の年齢に近い人全員をひとくくりにして言ってくる人だったので、「私の尊敬する人とあんたを一緒にすんじゃねぇ。」という想いで出た心の声だった。
私にとっては、言い訳をする40,50代の人達(私の元職場の同僚)は“おばさん”で、60代の上司は“お姉さん”だった。
自分を老人にするのもしないのも、自分自身だな、と思った。
櫻井秀勲さんも、私のその尊敬する上司と共通するところがある。
それは、高齢だからと言い訳しないところだ。
高齢であることは、認めた上で、どんな人生を歩みたいのか、認知症にならないためにはどうすればいいのか、常々考えながら、考えるだけで終わらせず、それを行動に移されている。
多くの人は、「認知症にならないといいなぁ。」と思っているだけで、実践するとなると「歳だから。。。」という言葉で何もしないのではないのだろうか。
したとしても、自己満足程度かなと思う。
それは長生きしてまでやらなきゃいけないこと、やり続けたいことがない(若しくはイメージできない)から、行動に移すことができない。
何もすることがなければ、寝るだけだ。
無理矢理寝ても、眠れるはずもないから、「不眠症だ。」と勘違いして、睡眠薬をもらいに行く。
薬漬け状態になり、認知症のリスクはますます高まる。
そういう意味で、眠る必要がないのに寝るな!ボケるぞ!と櫻井秀勲さんは仰っている。
頭が死んでしまっても、幸せに生きられると思えるのなら、関係のない話だと思う。
しかし、本当にそうだろうか?
もし、もっと早くに行動していたら、違う人生を歩めるのではないか?
頭が死んでも幸せに生きられるという考えは、臭い物に蓋をするのと同じではないだろうか?
私は今30代だが、なんとなく20代の頃より、体力は衰えたと感じる。
衰えたというか、運動しなくても大丈夫だった20代の時と比べて、運動する必要が出てきたということだ。
上で好き勝手なことを述べたが、私が今持っている「まだ大丈夫だろう。」という過信を、この先も持ち続け、ダラダラと過ごし、あっという間に40,50になり、その時に、今の私と同じくらいの世代の人に、同じことを言われて、「この歳になってみないと、分からないわよ!」と反撃しているかもしれない。
と、気付けたということは、今から何かしら行動できるということ。
既に櫻井秀勲さんが考える短眠の方法を実践している。
人生経験で得た知識だからこそ、若い医師の言うことより納得できる話がいっぱいです。
既に老人ホームに入所している方や、介護を受けている方には痛い話かもしれないけど、今の、健康だと思っているやり方が、逆に体と脳の寿命を縮めているかもしれないです。
それをやめたら、嘘みたいに健康になれるかもしれない。
健康になったら、体も心も、考え方も明るくなり、生活スタイルが変わってしまうかもしれないです。
どうか痛いことを覚悟で読むことをおすすめします。絶対に損はしない話です。
おすすめしたい人
- 30代以上。
- 老年期について意識している方。
- 医師の勧めた通りにしているのに、元気じゃない人。
- 具体的な理由はないけど、「長生きしたい!」と思っている人。
- “趣味が寝ること”の人。
著者プロフィール・櫻井秀勲さん
1931年、東京生まれ。東京外国語大学を卒業後、光文社に入社。
遠藤周作、川端康成、三島由紀夫、松本清張など歴史に名を残す作家と親交を持った。
31歳で女性誌「女性自身」の編集長に抜擢され、毎週100万部発行の人気週刊誌に育て上げた。
55歳で独立したのを機に、『女がわからないでメシが食えるか』で作家デビュー。以来、『運命は35歳で決まる』『人脈につながるマナーの常識』『今夜から!口説き大王』など著作は200冊を超える。
櫻井秀勲さんのHP
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