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0秒リーダーシップ

本の目次


プロローグ 働き方が変わった

第1章 だれでもリーダーシップ

第2章 イノベーティブ シンキング

第3章 プロトタイプ シンキング

第4章 デジタル リーダーシップ

第5章 ラーニング アジリティ

第6章 コミュティ リーダーシップ

第7章 コンプレクシティ リーダーシップ

第8章 エモーショナル インテリジェンス

第9章 マインドフル リーダーシップ

第10章 リーダーシップ プレゼンス


書評


【0秒リーダーシップ】というタイトルだから、リーダーになるための方法が書いてあるのかなぁと思った。

 

 確かに、どんな人がリーダーなのかというリーダー像や、リーダーの役割りなぜリーダーが必要なのかも書いてある。

 

 

それ以外に、私は、

 

“これからの日本は、グローバル化していく世界に、どうやって生き残っていけばいいのか”

 

そんな事についても考えさせられた。

 

 

 

 ピョートルさんは、日本の伝統的な文化や、日本製品の精密さ、日本人の真面目さを称えながらも、

それだけでは日本は置いて行かれてしまうよ。その仕方は古いよ”みたいなことを指摘している。

 

 

 

古いしきたりってあるよね~!

 

私は最終職歴は介護だったけど、無駄なこと多かった!

 

 そういうところはもう時代に合わせて行こうよと思った!

 

無駄なことしてるから、残業だったり、いらぬストレスも増えるんだわって。

 

 

 

日本で生まれ育った日本人なら、それが当たり前とか習慣化してるからなかなか気づけないこともあるけど、違う文化を持っている外国人が見たら、それは新鮮で、効率わっる~っ!て思うはず。

 

 会社で同じ不満を抱えている人達がいるなら、そこは断固として守るんじゃなくて、変えていいと思う。

 

 

 

一方で、日本がグローバル化を求められていることについて。

 

これについては。。。

 

 

常に「新しい物が欲しいー!」っていう人がどんどん突っ走っていくから、こちらは置いていかれるような形になるのではないかと、物欲のない私は思うのである。。。

 

 

普通に生活しているのに、あれやこれやと便利な物をポンポン開発していき、売りさばき、広めるせいで、今まで使っていた物がなくなり、新しい物を買わざるを得なくなる。

 

 

だからこちらも、


“ついていかざるを得ない”

 

 

そして、日本製品について。

 

製品というか、製品を誕生させるまでかな。

 

 

日本製品は、精密で、繊細で、美しく、一つ一つに作った人の魂が入っている。(←褒めすぎか?)

 

そして、“CHANEL”などのブランドがあるように、日本から生まれたものの意味を込めて“Made in Japan”がある。

 

 

 しかし、そのこだわり・完璧な物を作るという精神が製品の誕生を遅らせると言うのだ。

 

 完璧な物を作り出したいがために、大量の時間を消費(若しくは浪費)する。

 

 

世界は今、急速に変わりつつある。

 

新しい物を作ったと思ったら、その半年後にはそれよりももっと進化した製品が出てくる。

 

 

だから今の世の中では、その完璧志向が命取りになると指摘し、この本の第3章でどうしていけばいいのかということで、「プロトタイプ・シンキング」の勧めがある。

 

 

 

でもさ、別に急いで作らなくても良くない?

 

 

これも、グローバル化に日本が巻き込まれてしまっているからこそ、関係のある話。

 

日本がマイペースに、自分達の作りたいものを作れるという状況なら、日本は変わる必要はない。

 

 

変わっていく日本に寂しさを感じている外国人もいるくらいだ。

 

 

完璧志向は時と場合による。

 

 

私は、「この人が作ったから欲しい!」という物がある。

 

他と違うから、個性があるから、その個性が好きだから、それを選ぶのだ。

 

しかし、日本人のこだわりが消えてしまったら、世界は類似品ばかりになるのではないか?

 

 

“Made in Japan”は、世界に二つとない日本人だからこそ作れるものだ。

 

それは個性でしょう?

 

「個性のない物なんて面白くない!」というのが私の意見。

 

 

どんな時でも、極端なのは良くない。しかし、全部変える必要もない。

いつでも完璧ではなくて、状況によって使い分ければいいだけ。




 

 

 

しかしながら、

グローバル化は否めない。

 

すでに、労働者不足は、外国人労働者のおかげで改善されつつある。

コンビニや居酒屋は外国人従業員ばかりだ。


 

問題は、異文化を持った人達と共に生活していくことだ。

 

 

日本人同士で通じ合えていたこと(常識など)が通じないということ。

 

同じ日本人同士でも、ジェネレーションギャップの問題があるだろう。

 今の若い人達はグローバル化の時代に生まれているのだから、外国人の場合と同じく通じないだろう。

 

色々な場面で今までの常識が通じなくなる。

 

 

この本が特に役に立つのは、異文化社会のある職場の場合。

 

そこで関係してくるのが、タイトルにもある“リーダーシップ”。

 

 

日本人のリーダーシップの概念に警笛を鳴らしています。

 

異文化社会になるのに、そんなんじゃいかんぞ~!って。

 

0秒の意味はわかんないけど、今すぐ!って意味かな?

 

 

 

何はともあれ、全ての人に関係する本だと思う。

 

「自分はグーグルのような会社で働いてないし~」って思う人ほど、聞いたことがない話ばかりで新鮮だと思う。

 

後は私のようにグローバル社会に関心のない人(笑)

 

 

変わってほしくなくても変わっていくんだろう。しかし私はある程度時代に合わせながらも質素に生きていきたいよ。

     

おすすめしたい人


  • 今の日本の働き方に疑問を抱いている人
  • グローバル社会に危機感を募らせている人
  • グローバル社会に関心のない人
  • 別世界の人の話だと思っている人
  • 世界で活躍したい人・グーグルのような会社で働きたい人
  • グーグル文化について知りたい人

著書プロフィール・ピョートル フェリークス グジバチさん


ポーランド生まれ。ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、2000年に来日。2002年よりベルリッツにてグローバルビジネスソリューション部門アジアンパシフィック責任者、2006年よりモルガン・スタンレーにてラーニング&ディベロップメントヴァイスプレジデント、2011年よりグーグルにて、アジアンパシフィックでのピープルディベロップメント、さらに2014年からはグローバルでラーニング・ストラテジーに携わり、人材育成と組織開発、リーダーシップ開発などの分野で活躍。

現在は独立して2社を経営。1社目プロノイアでは、国内外さまざまな企業の戦略、イノベーション、管理職育成、組織開発のコンサルティングを行う。

2社目モティファイは新しい働き方といい会社づくりを支援する人事ソフトベンチャー。国内外の多国籍なメンバーやパートナーとともにグローバルなサービスを展開している。本書が初の書籍刊行となる。

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